体質の違いについて

世の中には、様々な体質の方がいらっしゃいます。

例えば・・・・・

食べても食べても、太らない人。
水を飲んだだけでも、すぐに太る人。

一日中、食べなくても平気な人。
一食抜いただけで集中力が落ちる人。

下半身に肉がつきやすい人。
上半身に肉がつきやすい人。

朝のほうがラクな人。
夜のほうがラクな人。

とにかく、いろんな違いがあります。

これら違いは、一体どこから来るものなのでしょうか。

施術のために使うオイルも、
同じオイルを使っても、
その反応は、人それぞれに違います。

例えば、
ペパーミントの精油は、一般的に、
「血行促進」「消化促進」と言われていますが、

そのとおりの作用を得られる方もいらっしゃいますが、
「冷える」とか、
「消化が重くなる」など、
逆に体調が悪くなる方もいらっしゃいます。

同じ精油を使用しても、得られる作用がまったく違う。

その違いも、
一体どこから来るものなのでしょうか。

わたしは自分が病気の時に、これらのことを
アイヌに精通している師匠から学ばせていただきました。

アイヌの薬草治療は、
たとえば複数の人が同じ風邪を発症しても、
同じ薬草を与えませんでした。
その方達のからだを観て、与えるものが決まっていきました。

ほとんど同じ症状なのに、
使用する薬草は、それぞれ違うものを使うのです。

しかも、それほど時間をかけずに回復し、
発熱とか、頭痛など、
特定の症状が出ているところの回復だけではなく、
からだ全体の体力が上がっていくのも同時進行だったそうです。

当時、アロマセラピストとしてサロンに勤務していたわたしは
師匠のお話を聞かせて頂いて、深く共感することが沢山ありました。

「肩こり」や「腰痛」という同じ悩みであっても、
効果的な精油は、お客様それぞれみんな違っていたからです。

誰にでも使えるように色々な精油が調合されている、
リラクゼーション用のブレンドオイルも、
「飛び抜けて効いている感じがする人」と、
「何も変わらない人」と、
「逆に調子が悪くなった人」が、いらっしゃったからです。

当時、勤務していたサロンでは、
施術後に体調が悪くなったお客様に対しては、
「好転反応には個人差があります」と対応するルールになっていました。

しかしわたしは、体質の違いについて理解が深まるごとに、
好転反応という言葉の無責任さを感じずにいられませんでした。

人は誰でも、
最初から持って生まれた「変えられない性質」を持っています。
全体のバランスは、その性質の「影響下」にあります。

与えられているからだの条件を、どのように使うのか。

みんな違う。

何が良くて、何がNGなのか。

みんな違う。

次第にわたしは、お客様に対して
「好転反応ですよ」という言葉は一切使わなくなりました。

大切なのは、自分のからだをもっと知っていくこと。

自分にとって必要なものを必要なタイミングでわかっていくこと。

からだは、いつも同じではありません。
変化し続けています。

環境が変わると、その影響も受けながら、順応もしながら、
変化し続けています。

自分の傾向パターンが一定の型で存在していても、
そのパターンを支えているものはひとつではありません。

状況やタイミング、温度、湿度、季節、感情、行動、
すべてがセットで全体性が成り立っています。

体質の理解が深まっていくと、
この全体性を一瞬で理解する感覚が度々訪れるようになります。

その感覚は、今までも大切なものでしたが、
これからの時代には、ますます大切になると思うのです。

もし、今、
今まで味わったことのない体感や
今まで味わったことのない痛みがあっても、

いったん深呼吸して、

からだに合わせる。
からだを理解する。
からだと自分が合ってくる。

このプロセスを日常の中で味わっていけるように。

本質ド真ん中を大切にした選択が出来るように。

最後の時まで、からだを大切に出来ますように。

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